こんにちは。日本文化ラボ(Nippon Culture Lab)運営者の「samuraiyan(さむらいやん)」です。
京都のお菓子と聞くと、八ッ橋、羊羹、生菓子などの和菓子を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし京都には、1907年創業の京都村上開新堂、1934年創業のフランソア喫茶室、1955年創業のバイカル、1982年に北山で始まったマールブランシュなど、異なる時代に生まれた洋菓子店や喫茶店もあります。
現在は、抹茶とホワイトチョコレートを組み合わせた焼き菓子、京町家を活用したパティスリー、ホテルのアフタヌーンティーなども加わり、昔ながらの西洋菓子と新しいスイーツが共存しています。
この記事では、京都の洋菓子文化がどのように発展してきたのかを、老舗洋菓子店、抹茶スイーツ、喫茶店、贈答・お土産文化、現在のパティスリーという視点から解説します。
この記事でわかること
- 京都で洋菓子文化が発展してきた流れ
- 京都村上開新堂やバイカルなど老舗の特徴
- 抹茶と洋菓子を組み合わせた京都土産の発展
- 喫茶店でケーキを楽しむ文化
- 伝統的な洋菓子と現在のパティスリーの違い
- 用途に合った京都洋菓子の選び方
京都の洋菓子文化とは?

京都の洋菓子文化の特徴は、昔ながらの西洋菓子、喫茶店のケーキ、抹茶を使った土産菓子、現在のパティスリーが、同じ街の中に共存していることです。
京都村上開新堂では、ロシアケーキなどのクラシックな焼き菓子が受け継がれています。
バイカルでは、フランス菓子を基本とした生菓子や焼き菓子が、誕生日、手土産、日常のおやつなどに利用されてきました。
マールブランシュの「茶の菓」は、宇治抹茶を使ったラングドシャとホワイトチョコレートを組み合わせ、京都土産として知られる存在になっています。
さらに現在は、京町家でデセールやショコラを提供する店、季節の素材を取り入れるパティスリー、ホテルのアフタヌーンティーなど、店内での体験を重視した洋菓子もあります。
古い洋菓子が新しいものに置き換えられたのではなく、異なる時代の洋菓子が積み重なっていることが、京都らしさのひとつといえるでしょう。
京都の洋菓子文化の歴史
日本では、明治期以降にクッキーやケーキなどの洋菓子が広く知られるようになりました。
京都でも明治以降、西洋菓子を扱う店が生まれ、昭和期には喫茶店や地域の洋菓子店が定着していきます。
ただし、京都の洋菓子文化全体を一つの理由だけで説明することはできません。
近代化による西洋文化の受容、洋菓子店の創業、喫茶店でコーヒーとケーキを楽しむ習慣、贈答用の焼き菓子、抹茶などを使った京都土産の発展が、時代ごとに重なってきたと捉えるのが自然です。
| 年 | 店・出来事 | 洋菓子文化との関係 |
|---|---|---|
| 1907年 | 京都村上開新堂創業 | 京都に西洋菓子舗が誕生 |
| 1934年 | フランソア喫茶室創業 | 洋風の喫茶空間とケーキ文化 |
| 1955年 | バイカル創業 | フランス菓子を地域の日常や祝い事へ |
| 1982年 | マールブランシュ北山本店開業 | 北山の洋菓子文化と京都土産の発展 |
| 現在 | パティスリーやデセール専門店 | 町家・ショコラ・料理との新しい組み合わせ |
歴史を見るときの注意
上の年表は、京都の洋菓子文化を代表する店舗の一例です。京都の洋菓子文化すべての始まりや発展過程を、この4店だけで説明するものではありません。
京都村上開新堂|明治創業

京都村上開新堂は、1907年に初代村上清太郎が京都・寺町二条で創業した西洋菓子舗です。
公式サイトによると、昭和初期に建てられた店舗は、表側が木造漆喰の洋館、奥が日本建築という構成です。板ガラスの扉、曲線を描くショーウインドウ、高い天井なども残されています。
代表的な商品のひとつが「ロシアケーキ」です。
公式商品情報では、クッキーより少し柔らかな生地にフレッシュバターを使った焼き菓子で、アプリコット、レーズン、ブドウジャムサンド、ゆずジャムサンド、チョコの5種類が案内されています。
ロシアケーキの日持ちは、公式サイトでは製造日より14日・常温です。ただし、購入日から14日という意味ではないため、実際に渡す日までの日数は購入時に確認しましょう。
京都村上開新堂が向いている人
- 京都の洋菓子の歴史を感じたい人
- クラシックな焼き菓子を探している人
- 落ち着いた印象の手土産を選びたい人
- 建物や店内の雰囲気も楽しみたい人
バイカル|戦後から続く洋菓子店
バイカルは、1955年に京都・下鴨で創業した洋菓子店です。
公式サイトでは、生クリームやフレッシュバターを使った菓子がまだ一般的ではなかった時代から、祝い事、自分へのご褒美、手土産などに利用される菓子を作ってきたと紹介されています。
フランス菓子を基本にしながら、地域の日常に寄り添ってきたことが、バイカルの特徴です。
現在は生ケーキ、焼き菓子、アップルパイなどを扱い、下鴨本店のほか、京都ポルタ店、山科店、金閣寺店などがあります。
公式情報では、下鴨本店は販売に加えてイートインにも対応しています。京都駅地下の京都ポルタ店は、お土産を帰る前に購入したい人にも利用しやすい店舗です。
バイカルが向いている人
家族で食べるケーキ、祝い事の洋菓子、京都で長く親しまれてきた店の焼き菓子を探している人に向いています。商品ごとに保存方法や賞味期限が異なるため、購入時に確認してください。
マールブランシュ|北山から発展
マールブランシュは、1982年に京都・北山で始まった洋菓子ブランドです。
北山本店では、創業当時からのスペシャリテであるモンブランをはじめ、生ケーキ、焼き菓子、店内限定のデザートなどが提供されています。
京都土産として知られているのが、お濃茶ラングドシャ「茶の菓」です。
公式の店舗案内では、石臼碾きの宇治抹茶を使ったラングドシャでホワイトチョコレートを挟んだ菓子として紹介されています。
抹茶の香りや苦味と、バターやホワイトチョコレートのコクを組み合わせた商品は、現在の京都における和洋折衷の洋菓子を示す例のひとつです。
京都駅周辺にも取扱店舗があるため、北山本店で店内のデザートを楽しむ方法と、駅で土産を購入する方法を使い分けられます。
抹茶と洋菓子の組み合わせ

京都の洋菓子では、抹茶を使ったケーキ、チョコレート、ラングドシャ、フィナンシェなどを見かけます。
抹茶には香り、苦味、渋味、うま味があります。バター、クリーム、チョコレートなどと組み合わせることで、洋菓子の甘さやコクとの対比が生まれます。
ただし、「抹茶を使っていれば京都産」「宇治抹茶なら京都府内だけで生産された茶」とは限りません。
産地や原材料を重視する場合は、商品名の印象だけで判断せず、公式の商品説明や原材料表示を確認しましょう。
| 組み合わせ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 抹茶×ホワイトチョコ | 抹茶の風味とミルク感のある甘さ | 濃厚な焼き菓子が好きな人 |
| 抹茶×生クリーム | 苦味を乳製品がやわらげる | ケーキやパフェを楽しみたい人 |
| 抹茶×バター | 香ばしさとコクが加わる | クッキーやフィナンシェが好きな人 |
| 抹茶×小豆 | 和菓子に近い親しみやすい組み合わせ | 和洋折衷を楽しみたい人 |
抹茶以外の和素材もある
京都の和洋折衷スイーツは、抹茶だけではありません。
店舗や季節によって、ほうじ茶、柚子、小豆、黒豆、白味噌、酒粕、山椒などが洋菓子に使われる場合があります。
ただし、これらの素材を使った商品が、すべての店舗で通年販売されているわけではありません。
季節商品や店舗限定商品もあるため、目当ての商品がある場合は、販売期間と取扱店舗を公式サイトで確認してください。
和素材スイーツの選び方
職場など大人数へ配るなら、個包装された抹茶・ほうじ茶系の焼き菓子が選びやすいでしょう。自分用なら、柚子、山椒、酒粕など、香りや個性のある商品を試す方法もあります。
喫茶店も洋菓子文化の一部

京都の洋菓子文化を理解するときは、洋菓子店だけでなく喫茶店にも注目したいところです。
喫茶店では、コーヒーと一緒にケーキ、プリン、ホットケーキ、ドーナツなどを楽しめます。
京都では、洋菓子の味だけでなく、建物、照明、家具、器、音楽を含めた空間全体が、喫茶体験をつくっています。
フランソア喫茶室
フランソア喫茶室は、1934年創業の喫茶店です。
公式サイトでは、豪華客船をイメージした店内、名画の複製、クラシック音楽などが特徴として紹介されています。
1941年に洋風へ改装された建物の一部は、国の登録有形文化財です。文化庁の文化遺産オンラインにも、木造の長屋を洋風に改装した建物として登録されています。
フランソア喫茶室では、ケーキを食べることに加えて、昭和期から続く喫茶空間そのものを体験できます。
京都の老舗・レトロ喫茶を比較したい方は、京都の喫茶店おすすめ|老舗・レトロ・純喫茶を目的別に紹介をご覧ください。
現在の京都を表す洋菓子店
京都には、老舗だけでなく、新しい技法や提供方法を取り入れたパティスリーもあります。
ASSEMBLAGES KAKIMOTOは、京都・神宮丸太町にあるパティスリー&レストランです。
公式サイトでは、パティシエ、ショコラティエ、グラシエ、キュイジニエという複数の分野を持つ垣本晃宏氏の店として紹介されています。
古い京町家を改装した店内にカウンター席を設け、デセールや料理を提供しています。

京都村上開新堂が受け継がれてきた焼き菓子を味わう店なら、ASSEMBLAGES KAKIMOTOは、現在の技法や素材の組み合わせを体験する店という違いがあります。
| 店 | 始まり | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 京都村上開新堂 | 1907年 | クラシックな焼き菓子と歴史ある店舗 | 老舗・贈答・歴史を重視する人 |
| バイカル | 1955年 | フランス菓子を基本にした地域の洋菓子店 | 家族の祝い事や手土産を探す人 |
| マールブランシュ | 1982年 | 北山発祥、モンブランと抹茶洋菓子 | 京都土産や店内デザートを楽しみたい人 |
| ASSEMBLAGES KAKIMOTO | 現代 | 町家、ショコラ、デセール、料理 | 新しい洋菓子体験を重視する人 |
京都洋菓子を用途別に選ぶ
京都の洋菓子を選ぶときは、ランキングよりも「誰が、いつ、どこで食べるのか」を決めると選びやすくなります。
| 用途 | 向いている洋菓子 | 確認すること |
|---|---|---|
| 職場へのお土産 | 個包装のクッキーやラングドシャ | 個数・賞味期限・常温保存 |
| 家族への手土産 | 焼き菓子、アップルパイ、ケーキ | 人数・好み・持ち歩き時間 |
| 目上の方への贈答 | 老舗の箱入り焼き菓子 | 包装・紙袋・賞味期限 |
| 観光中に食べる | 生ケーキ、プリン、デセール | 店内利用・予約・営業時間 |
| 遠方へ持ち帰る | 常温保存できる焼き菓子 | 箱の強度・保存方法・移動時間 |
生ケーキと焼き菓子の違い
生ケーキは、クリーム、ムース、果物などの食感を楽しめますが、要冷蔵の商品が多く、持ち歩ける時間も限られます。
焼き菓子は、比較的持ち運びやすく、個包装された商品も多いため、お土産や贈答に向いています。
迷ったときの選び方
その場で食べるなら生ケーキ、後日渡すなら焼き菓子という分け方が基本です。カフェでは生ケーキを楽しみ、お土産には常温保存できる焼き菓子を選ぶと、無理なく両方を体験できます。
日持ちするお土産の選び方
京都の洋菓子をお土産にする場合は、味だけでなく持ち帰りやすさも重要です。
- 常温で保存できるか
- 個包装されているか
- 渡す日まで賞味期限が残っているか
- 人数に合う個数が入っているか
- 箱がつぶれにくいか
- アレルギー表示を確認できるか
- 洋酒やナッツの有無
京都村上開新堂のロシアケーキは、公式サイトで製造日より14日・常温と案内されています。
一方、生ケーキ、プリン、シュークリームなどは、要冷蔵で消費期限が短い場合があります。
商品ごとに確認してください
同じ店の商品でも、保存方法と賞味期限は異なります。「焼き菓子だから長期間保存できる」と決めつけず、購入した商品の表示を確認してください。
通販で購入する際の注意
京都の洋菓子は、各店舗の公式オンラインショップ、百貨店オンラインストア、通販モールなどで購入できる場合があります。
通販を利用するときは、次の点を確認しましょう。
- 店舗公式または正規販売店か
- 商品の内容量
- 賞味期限と保存方法
- 常温・冷蔵・冷凍の配送区分
- 送料を含めた総額
- 発送日と到着予定日
- ギフト包装や手提げ袋の有無
人気のクッキーや限定商品は、予約制、数量限定、店頭受付のみの場合があります。
通販モールで定価を上回る商品が販売されている可能性もあるため、先に店舗公式サイトで通常価格と正規の購入方法を確認するのが安全です。
エリア別の楽しみ方
| エリア | 特徴 | 向いている目的 |
|---|---|---|
| 北山 | マールブランシュ北山本店や京都府立植物園 | 店内デザートと散策 |
| 下鴨 | バイカル下鴨本店と下鴨神社周辺 | 地域の老舗洋菓子店 |
| 寺町・御所周辺 | 京都村上開新堂や現在のパティスリー | 老舗と新しい洋菓子の比較 |
| 河原町・木屋町 | 老舗喫茶や百貨店が集まる | ケーキと喫茶空間 |
| 京都駅 | 駅構内、京都ポルタ、百貨店 | 帰る前のお土産購入 |
京都駅は複数の商品をまとめて比較するのに便利ですが、本店限定の雰囲気や店内デザートは体験できない場合があります。
時間に余裕がある場合は、本店で文化や空間を体験し、帰る前に京都駅で追加のお土産を購入する方法もあります。
口コミ・ランキングの見方
新しい洋菓子店や季節商品を探すとき、口コミやSNSは参考になります。
ただし、投稿された商品が現在も販売されているとは限りません。
口コミで確認すること
- 投稿日が新しいか
- 通常商品か期間限定商品か
- 同じ店舗についての口コミか
- 店内利用かテイクアウトか
- 予約が必要な商品か
- 公式情報と営業時間が一致しているか
評価点だけでなく、味の好み、利用目的、待ち時間、価格帯など、自分と条件が近い口コミを見ることが大切です。
京都の洋菓子文化FAQ
京都で最も歴史のある洋菓子店はどこですか?
この記事で紹介した店では、1907年創業の京都村上開新堂が最も古い店です。
ただし、これをもって京都に存在したすべての洋菓子店の中で最古と断定するものではありません。
京都らしい洋菓子は何ですか?
宇治抹茶を使ったラングドシャ、京都で長く受け継がれてきたロシアケーキ、地域の洋菓子店が作る焼き菓子などがあります。
「京都らしさ」は素材だけでなく、店の歴史、包装、建物、食べる空間にも表れます。
京都の洋菓子を職場へ配るなら?
個包装、常温保存、人数に合う個数、賞味期限を確認できる焼き菓子が向いています。
京都村上開新堂のロシアケーキは日持ちしますか?
公式サイトでは製造日より14日・常温と案内されています。購入日からの日数ではないため、実際の賞味期限は購入時に確認してください。
生ケーキを新幹線で持ち帰れますか?
商品と移動時間によります。店舗が案内する保冷可能時間を確認し、必要に応じて保冷バッグを利用してください。
レトロ喫茶と洋菓子店の違いは?
洋菓子店はケーキや焼き菓子の製造・販売が中心です。レトロ喫茶では、コーヒーやケーキに加えて、建物、家具、照明などを含む空間も楽しめます。
京都の最新スイーツはどこで確認できますか?
各店舗の公式サイトや公式SNSで、新商品、季節商品、販売期間、取扱店舗を確認してください。過去のSNS投稿だけでは現在の販売状況を確認できません。
まとめ|京都の洋菓子は新旧が共存
京都の洋菓子文化は、単に抹茶を使ったスイーツが多いというだけではありません。
- 1907年創業の京都村上開新堂が西洋菓子の歴史を伝えている
- 1934年創業のフランソア喫茶室が歴史ある喫茶空間を残している
- 1955年創業のバイカルが地域の日常や祝い事に洋菓子を届けてきた
- 1982年開業のマールブランシュが北山から洋菓子文化を発展させた
- 抹茶とチョコレートなどを組み合わせた京都土産がある
- 現在は町家を活用したパティスリーやデセールも楽しめる
クラシックなロシアケーキ、地域で親しまれてきたケーキ、抹茶の焼き菓子、現在のショコラやデセール。
そのすべてが同じ京都に存在しています。
古い洋菓子と新しい洋菓子のどちらかを選ぶのではなく、両方を比べられることが、京都の洋菓子文化の魅力です。
関連記事
この記事で確認した主な一次情報
- 京都村上開新堂公式|京都村上開新堂について
- 京都村上開新堂公式|ロシアケーキ
- バイカル公式|バイカルの想い
- バイカル公式|店舗案内
- 京都北山マールブランシュ公式サイト
- フランソア喫茶室公式サイト
- 文化庁 文化遺産オンライン|フランソア喫茶室
- ASSEMBLAGES KAKIMOTO公式サイト
この記事は2026年9月8日時点の公式情報を基準にしています。営業時間、定休日、商品内容、価格、保存方法、賞味期限、予約・通販対応は変更される場合があります。訪問前や購入前には各店舗の公式サイトや公式SNSで最新情報をご確認ください。

