こんにちは。日本文化ラボ(Nippon Culture Lab)運営者の「samuraiyan(さむらいやん)」です。
京都の老舗和菓子を探していると、ひときわ不思議な形をした「どら焼」に出会うことがあります。
それが、享保元年(1716年)創業の京菓子店「笹屋伊織」の代表銘菓どら焼です。
一般的などら焼のように丸い生地で餡を挟むのではなく、棒状のこし餡をもっちりした薄皮で巻き、竹の皮で包んだ円柱型。しかも基本の販売日は毎月20日・21日・22日の3日間だけです。
初めて知った人なら、「なぜ3日間だけ?」「予約できる?」「賞味期限は?」「どこで買える?」と気になりますよね。
ただ、笹屋伊織を知るなら、どら焼だけを見て終わるのは少しもったいありません。
2026年に創業310年を迎えた笹屋伊織では、2025年12月に田丸みゆき氏が代表取締役・「十代目女将」に就任しました。310年の歴史で女性が代表となるのは初めてです。
さらに、イオリカフェや笹屋伊織 別邸、SASAYAIORI+という新しい店舗展開を進め、2026年3月には東映太秦映画村にも新しい和カフェを開業しています。
つまり笹屋伊織は、昔の京菓子をそのまま保存しているだけの老舗ではありません。
「伝統の継承と革新」を掲げ、守るべき京菓子文化を次の世代へどう届けるかを考え続けている企業として見ると、300年以上続く理由がより見えてきます。
この記事では、笹屋伊織の歴史と企業文化を中心に、代表銘菓どら焼の販売日・予約・賞味期限・価格、千客万来やあずき餅、本店・別邸・SASAYAIORI+太秦映画村まで、2026年の最新情報を整理して解説します。
- 笹屋伊織が1716年から続く京都の老舗であること
- 2026年に創業310年を迎えた現在の企業文化
- 十代目女将・田丸みゆき氏への事業承継
- 笹屋伊織のどら焼が毎月20・21・22日だけ販売される理由
- どら焼の価格・予約方法・賞味期限・保存方法
- 一般的などら焼とは違う円柱型の由来
- 千客万来・あずき餅の選び方
- 本店・イオリカフェ、別邸、太秦映画村店の違い
- 笹屋伊織が「伝統の継承と革新」をどう形にしているか

- 笹屋伊織とは?1716年創業・2026年で310年の京菓子老舗
- 2026年、十代目女将・田丸みゆき氏へ暖簾をつなぐ
- 笹屋伊織のどら焼とは?普通のどら焼とまったく違う
- 笹屋伊織のどら焼の販売日は毎月20・21・22日
- 笹屋伊織のどら焼はオンライン予約できる
- 賞味期限は製造より7日|保存は常温
- 笹屋伊織のどら焼をおいしく食べる方法
- 千客万来|日持ち重視の贈答なら選びやすい
- どら焼・千客万来・あずき餅は用途で選ぶ
- 本店・イオリカフェで笹屋伊織を楽しむ
- 笹屋伊織 別邸|和菓子を新しい形で楽しむ
- 2026年開業「SASAYAIORI+太秦映画村」に見る革新
- なぜ老舗がカフェや新商品を作るのか
- 笹屋伊織と笹屋昌園は別の老舗
- 京都の老舗和菓子と比較して選ぶ
- 笹屋伊織の企業文化から学べること
- よくある質問
- まとめ|笹屋伊織は310年の伝統を次の時代へつなぐ京都企業
笹屋伊織とは?1716年創業・2026年で310年の京菓子老舗
笹屋伊織が京都に暖簾を掲げたのは、享保元年(1716年)です。
徳川吉宗が江戸幕府8代将軍に就任した年にあたり、2026年で創業310年を迎えています。
公式の歴史によると、初代・笹屋伊兵衛はもともと伊勢の城下町で和菓子職人をしていました。
その腕を認められて御所の御用を仰せつかり、京へ呼び寄せられたことが笹屋伊織の始まりです。
ここは以前の記事で誤解しやすかったところです。
笹屋伊織の創業地が伊勢だったわけではありません。初代が伊勢で菓子職人として腕を磨き、その後京都へ呼ばれ、1716年に京都で暖簾を掲げています。
その後、京都御所をはじめ、神社仏閣や茶道お家元の御用を務め、笹屋伊織は「有職菓子司」として300年以上の歴史を重ねてきました。
有職菓子司として受け継いできた京菓子文化

笹屋伊織の公式オンラインショップでは、有職菓子司として、京都の四季を味わえる和菓子づくりを研鑽してきたことが紹介されています。
京菓子は単に甘いものを作ればよいわけではありません。
季節、寺社の行事、茶の湯、祝い事、贈答など、人が菓子を食べる場面そのものと深く結びついています。
春なら春を感じる色や意匠、夏には涼しさを感じる素材や姿、祝いの席なら縁起を意識した菓銘や包装。
このように、味だけではなく「いつ、誰に、どのような意味を込めて届けるか」まで考えるのが京菓子文化の特徴です。
笹屋伊織が300年以上続いてきた背景には、商品そのものだけではなく、こうした京都の贈答・茶・行事文化とともに歩んできた歴史があります。
京都の和菓子文化全体については、京都の和菓子とは?歴史・季節・老舗・甘味処をわかりやすく解説も参考になります。
200年以上伝わる螺鈿細工の「行器」

笹屋伊織の歴史を象徴するものの一つが「行器(ほかい)」です。
公式サイトでは、江戸時代に菓子を御所まで運ぶ際、この大きな箱へ菓子を入れていたと紹介されています。
笹屋伊織に伝わる行器には美しい螺鈿細工が施され、少なくとも200年以上前から受け継がれているとされています。
現在では当時のように御所へ菓子を運ぶためには使われていませんが、笹屋伊織と宮中文化との関係を現在へ伝えるものです。
注目したいのは、菓子そのものだけでなく、「どう届けるか」まで文化だったということです。
現代でも、贈答菓子には箱、包装、熨斗、菓銘、賞味期限などがあります。
形は変わっても、「相手にふさわしい状態で届ける」という考え方は今の贈答文化にもつながっています。
2026年、十代目女将・田丸みゆき氏へ暖簾をつなぐ
笹屋伊織の企業文化を考えるうえで、2026年は非常に重要な節目です。
株式会社笹屋伊織では、2025年12月8日付で代表取締役が田丸道哉氏から田丸みゆき氏へ交代しました。
田丸道哉氏は会長へ就任し、田丸みゆき氏は笹屋伊織の志と暖簾を受け継ぎ、「十代目女将」の名を継承しています。
公式発表では、創業310年の歴史の中で女性が代表に就くのは初めてとされています。
- 創業310年
- 代表取締役は十代目女将・田丸みゆき氏
- 前代表・田丸道哉氏は会長へ就任
- 企業理念として「伝統の継承と革新」を掲げる
- 京菓子だけでなくカフェや体験型店舗へ接点を広げている
300年以上続く老舗で代表が変わるということは、単なる役職交代ではありません。
技術、取引先、顧客との信頼、ブランドの考え方まで含めた「暖簾」を次の世代へ渡すことになります。
笹屋伊織自身が代表交代のお知らせで掲げている言葉が、「伝統の継承と革新」です。
この言葉は、現在の笹屋伊織の店舗展開を見るとよりわかりやすくなります。
1716年から続く有職菓子司という軸は守る。一方で、イオリカフェ、別邸、SASAYAIORI+など、現代の人が和菓子へ入りやすい新しい入口を増やしています。
笹屋伊織のどら焼とは?普通のどら焼とまったく違う

笹屋伊織を代表する商品が、その名も「どら焼」です。
しかし、一般的などら焼を想像していると、実物を見て驚くかもしれません。
笹屋伊織のどら焼は、円形の生地2枚で餡を挟んだ形ではありません。
棒状にしたこし餡を、もっちりした薄皮で年輪のように巻き、最後に竹の皮で包んだ円柱型の棹菓子です。
| 比較 | 一般的などら焼 | 笹屋伊織のどら焼 |
|---|---|---|
| 形 | 丸型 | 円柱型・棹状 |
| 餡 | 生地で挟む | 棒状のこし餡を薄皮で巻く |
| 包装 | 個包装が多い | 竹の皮で包む |
| 販売 | 通年販売が一般的 | 原則毎月20・21・22日の3日間 |
| 食べ方 | 1個ずつ食べる | 輪切りにして取り分ける |
東寺の僧侶からの依頼で生まれたどら焼

公式サイトによると、このどら焼が生まれたのは江戸時代末期です。
五代目当主・笹屋伊兵衛が、京都・東寺の僧侶から「副食となる菓子を作ってほしい」と依頼を受けたことが始まりとされています。
寺でも作れるように、鉄板の代わりに銅鑼(どら)の上で薄皮を焼き、その生地で棒状のこし餡を巻きました。
銅鑼の上で焼いたことから「どら焼」と呼ばれるようになったと紹介されています。
現在の製造では熱した鉄板の上で生地を焼きますが、その由来は東寺と銅鑼にあります。
つまり、この商品は単に変わった形を狙ったものではありません。
寺で食べるために考えられた方法が、そのまま独自の商品文化として残っているのです。
卵を使っていないのも特徴
一般的などら焼生地には卵が使われることが多いですが、笹屋伊織の代表銘菓どら焼には卵が使われていません。
公式サイトでは、もともと僧侶の副食として作られたため、動物性食品である卵を使用しなかったと説明されています。
2026年8月時点の公式商品ページでも、どら焼のアレルギー表示は小麦・大豆となっています。
ただし、はちみつは使用されています。
笹屋伊織の代表銘菓どら焼には、はちみつが使用されています。1歳未満の乳児には与えないでください。
笹屋伊織のどら焼の販売日は毎月20・21・22日
笹屋伊織の代表銘菓どら焼は、原則として毎月20日・21日・22日の3日間に販売されます。
もともとは一般販売を行わず、東寺へ納めていた菓子でした。
その後、評判が広がって一般販売が始まりましたが、製造に非常に手間がかかり大量生産が難しかったため、弘法大師の月命日である21日の「弘法さん」に合わせて月1日の販売になりました。
公式サイトによると、1975年から販売期間を3日間へ広げ、現在の20日・21日・22日となっています。
- 価格:1棹 1,944円(税込)
- 基本販売日:毎月20日・21日・22日
- 日保ち:製造より7日
- アレルギー:小麦・大豆
- はちみつ使用
- 2棹入・3棹入の進物箱もあり
特別な催事や記念企画などで3日間以外に販売される場合もありますが、その場合は公式サイトのお知らせで告知されます。
京都旅行でどら焼を買いたい場合は、「京都へ行けばいつでも買える」と考えず、20~22日に日程が合うか確認しておきましょう。
笹屋伊織のどら焼はオンライン予約できる
京都まで行けない場合でも、笹屋伊織公式オンラインショップからどら焼を予約できます。
ただし、通常の商品とは予約方法が少し違います。
どら焼は毎月の販売日に合わせて作られるため、予約締切日と配送日は月ごとに指定されます。
たとえば2026年9月分は、公式オンラインショップで9月18日~22日のお届けとして案内されています。
この配送日は毎月固定とは限りません。
そのため、記事に掲載された過去の締切日を参考に注文するのではなく、実際に購入するときの公式商品ページを見ることが重要です。
- 現在予約を受け付けている月
- 予約締切日
- 実際のお届け日
- 贈る相手に渡す予定日
- 賞味期限まで残る日数
賞味期限は製造より7日|保存は常温
2026年8月31日時点の公式商品ページでは、笹屋伊織のどら焼の日保ちは製造より7日です。
「届いた日から7日」ではないところに注意してください。
配送日によっては、手元に届いた時点で残っている日数が7日より短くなります。
贈答品として利用するなら、「いつ届くか」だけでなく「いつ相手へ渡すか」まで逆算すると安心です。
保存方法は常温です。
公式FAQでは、直射日光や高温多湿を避けて保存し、開封後は気温・湿度などによって状態が変わるため、できるだけ早く食べるよう案内されています。
また、冷凍保存については商品保証をしていないと明記されています。
- 日保ち:製造より7日
- 保存:常温
- 直射日光・高温多湿を避ける
- 開封後は早めに食べる
- 冷凍保存は公式の商品保証対象外
笹屋伊織のどら焼をおいしく食べる方法
笹屋伊織公式では、そのまま常温で食べる以外にも、いくつかの食べ方が紹介されています。
たとえば、温める、焼く、天ぷらにする、冷やすという方法です。
焼いたり揚げたりするときは、竹の皮を外して2cmほどの輪切りにしてから調理します。
初めてなら、まずはそのまま食べて、もっちりした皮とこし餡の一体感を味わうのがわかりやすいでしょう。
その後、残った分を温めたり焼いたりして食感の変化を楽しむ方法もあります。
竹の皮ごと切り分ける食べ方はできますが、食べる際には皮を外します。公式サイトでも竹の皮自体は食べられないと案内されています。
千客万来|日持ち重視の贈答なら選びやすい
どら焼と一緒に覚えておきたい定番商品が「千客万来」です。
どら焼は限定性が高い一方、製造より7日と日保ちが短めです。
それに対して千客万来は通年販売・製造より90日なので、贈る日程に余裕を持たせやすい商品です。
栗入りの白あんへ練乳、バター、はちみつを加えて、しっとり焼き上げた菓子です。
| 千客万来 | 2026年8月時点の税込価格 |
|---|---|
| 1個 | 216円 |
| 5個入 | 1,188円 |
| 10個入 | 2,376円 |
| 18個入 | 4,104円 |
| 30個入 | 6,912円 |
「千客万来」という菓銘自体が縁起よく、公式でも開店祝いなどの祝い事に向く商品として紹介されています。
30個入には「大入り箱」もあり、開店祝い、楽屋見舞い、差し入れなどにも使えるとされています。
一方、めでたい意味を持つ菓銘なので、公式では慶事での利用を案内しています。
弔事には千客万来より、別の商品や弔事向け詰合せを選ぶ方が適しています。また、千客万来にもはちみつが使われているため、1歳未満の乳児には与えないでください。
どら焼・千客万来・あずき餅は用途で選ぶ
笹屋伊織のお菓子を贈り物にするなら、「どれが一番有名か」だけでなく、渡す相手や日程で選ぶと失敗しにくくなります。
| 商品 | 日保ち | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 代表銘菓どら焼 | 製造より7日 | 限定感・物語性を重視する京都土産 |
| 千客万来 | 製造より90日 | 開店祝い・法人ギフト・慶事・差し入れ |
| あずき餅 | 製造より14日 | 普段の手土産・慶事・弔事 |
あずき餅は1個270円・製造より14日
あずき餅は、もちもちした薄皮で粒あんを包んだ通年商品です。
2026年8月時点では1個270円(税込)、3個入918円、5個入1,458円、10個入2,916円。
日保ちは製造より14日です。
公式サイトでは、慶事・弔事の両方に使いやすく、幅広い年齢層に向く定番商品として案内されています。
どら焼ほど限定的ではなく、千客万来ほど慶事色も強くないため、迷ったときに選びやすい商品です。
本店・イオリカフェで笹屋伊織を楽しむ

笹屋伊織本店には、和菓子を購入できる店舗だけでなくイオリカフェも併設されています。
| 本店・イオリカフェ | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 京都市下京区七条通大宮西入花畑町86 |
| 営業時間 | 9:00~17:00 |
| カフェLO | 16:30 |
| 定休日 | 火曜日 |
| 電話 | 075-371-3333 |
| 京都駅から | JR京都駅中央改札口から徒歩約20分 |
ただし、どら焼販売日の20日・21日・22日が火曜日に当たる場合は営業し、その代わりに別の平日が振替休日となります。
市バスの場合は「七条大宮・京都水族館前」停留所から徒歩約1分です。
京都駅から徒歩でも行けますが、約20分かかるため、暑い日や雨の日、荷物が多い場合は市バスやタクシーも選択肢になります。
笹屋伊織 別邸|和菓子を新しい形で楽しむ

梅小路京都西駅近くのホテル エミオン 京都1階には「笹屋伊織 別邸」があります。
別邸には、「和菓子なごはん」をテーマにしたイオリカフェプレミアムが併設され、従来の和菓子店とは少し違った楽しみ方が提案されています。
代表的な店舗限定商品として知られるのが「伊織のおはぎ」です。
一般的なおはぎのように一個ずつ成形するのではなく、竹製のスプーンですくって食べるスタイルで提供されています。
この商品も、笹屋伊織の「伝統の継承と革新」を理解する例になります。
小豆や餡という和菓子の基本を捨てるのではなく、食べ方を変えることで現代的な体験へつなげているからです。
| 笹屋伊織 別邸 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | ホテル エミオン 京都1階 |
| 物販 | 10:00~18:00 |
| カフェ | 10:00~18:00 |
| フードLO | 17:00 |
| その他LO | 17:30 |
| 定休日 | 無休 |
| アクセス | JR梅小路京都西駅から連絡通路で徒歩約2分 |
2026年開業「SASAYAIORI+太秦映画村」に見る革新
2026年3月28日、東映太秦映画村に「SASAYAIORI+太秦映画村」がオープンしました。
300年以上続く有職菓子司とテーマパークの組み合わせは、一見すると意外に思えるかもしれません。
しかし、ここに現在の笹屋伊織の方向性がよく表れています。
太秦映画村店では、「福来(ふっくら)どらやき」、抹茶パフェ、ソフトクリームなど、従来の笹屋伊織とは違った入口となるメニューを提供しています。
創業以来の代表銘菓どら焼そのものを別の商品へ変えてしまうのではなく、本来のどら焼は守ったまま、新しい店舗では新たな和スイーツを展開する。
これは、老舗ブランドが革新するときの一つの方法です。
- 開業:2026年3月28日
- 営業時間:10:00~21:00
- 定休日:東映太秦映画村に準ずる
- 場所:京都市右京区太秦東蜂岡町10
- 和カフェを併設
- 福来どらやき・パフェ・ソフトクリームなどを展開
なぜ老舗がカフェや新商品を作るのか
笹屋伊織には現在、本店だけでなく、イオリカフェ、笹屋伊織 別邸、SASAYAIORI+など複数の業態があります。
これを単なる店舗拡大と見ることもできますが、企業文化という視点では別の意味が見えてきます。
伝統的な上生菓子やどら焼を買う人だけを待っていたら、和菓子に馴染みのない若い世代や海外からの旅行者との接点は限られます。
そこで、カフェ、パフェ、ソフトクリーム、新しいおはぎなど、入りやすい商品を用意する。
その入口から餡、抹茶、季節の菓子、京菓子の歴史へ興味を持つ人が生まれれば、文化を次の世代へつなぐことができます。
笹屋伊織の場合、「伝統を捨てて新しいことをする」のではありません。代表銘菓どら焼や有職菓子司としての文化を残したうえで、新しい客との入口を増やしています。
守る商品と変える接点を分けることが、長く続くブランドの特徴の一つだと考えられます。
笹屋伊織と笹屋昌園は別の老舗
京都の和菓子を調べていると、「笹屋伊織」と「笹屋昌園」というよく似た名前が出てきます。
この2店は別の和菓子店です。
笹屋伊織は1716年創業。一方、笹屋昌園は1918年創業で、雲ノ茶などを展開する株式会社金平堂と関係するブランドです。
名前が似ているため、店舗や商品の情報を調べるときには混同しないよう注意してください。
雲ノ茶と笹屋昌園の関係については、雲ノ茶とは?京都発の日本茶カフェに学ぶ伝統文化の現代化で詳しく紹介しています。
京都の老舗和菓子と比較して選ぶ
京都には笹屋伊織以外にも、長い歴史を持つ和菓子店が数多くあります。
たとえば阿闍梨餅本舗 満月は、もちもちした生地と粒餡を組み合わせた「阿闍梨餅」で知られています。
笹屋伊織のどら焼とは、買いやすさも、食べ方も、商品の役割も異なります。
| 目的 | 選び方 |
|---|---|
| 販売日限定の特別な京都銘菓 | 笹屋伊織のどら焼 |
| 日持ちする慶事・法人ギフト | 笹屋伊織の千客万来 |
| 慶事・弔事を問わず使いやすい | 笹屋伊織のあずき餅 |
| 京都土産として配りやすい定番菓子 | 阿闍梨餅なども比較 |
阿闍梨餅については、阿闍梨餅本舗満月の魅力|阿闍梨餅・店舗・日持ち・買い方を解説も参考になります。
笹屋伊織の企業文化から学べること
笹屋伊織の310年を見ていくと、老舗が続く理由は「昔から同じ商品を売り続けているから」ではないことがわかります。
代表銘菓どら焼は、1975年に販売日を1日から3日へ変更しています。
現代ではオンラインショップを使い、遠方からでも予約できるようになりました。
本店だけだった顧客との接点も、イオリカフェ、別邸、SASAYAIORI+などへ広がっています。
そして2026年を前に、十代目女将へ経営の暖簾が渡されました。
- ブランドの核となる商品は簡単に変えない
- 時代に合わせて販売方法を変える
- 伝統文化への新しい入口を作る
- 贈答・寺社・茶文化との関係を大切にする
- 次世代への事業承継を「暖簾をつなぐ」と考える
- 伝統と革新を対立させず両立させる
「変えないこと」と「変えること」の境界を見極める。
それが、300年以上続く笹屋伊織という企業を理解する一つの鍵だと思います。
よくある質問
笹屋伊織は何年創業ですか?
享保元年(1716年)創業です。2026年で創業310年を迎えています。
現在の笹屋伊織の代表は誰ですか?
2025年12月8日付で田丸みゆき氏が代表取締役に就任し、「十代目女将」の名を継承しています。公式発表では、310年の歴史で女性が代表となるのは初めてです。
笹屋伊織のどら焼の販売日はいつですか?
原則として毎月20日・21日・22日の3日間です。催事などで特別販売される場合は公式サイトのお知らせで案内されます。
笹屋伊織のどら焼はいくらですか?
2026年8月31日時点で1棹1,944円(税込)です。2棹入・3棹入の進物箱も用意されています。
笹屋伊織のどら焼は予約できますか?
公式オンラインショップで予約できます。ただし、予約締切日やお届け日は月によって変わるため、その月の商品ページを確認してください。
どら焼の賞味期限は?
公式商品ページでは「製造より7日」です。手元に届いてから7日ではないため、贈答用の場合は配送日と渡す日を確認しておきましょう。
どら焼は冷凍できますか?
公式FAQでは常温保存の商品とされ、冷凍保存での商品保証はしていません。直射日光・高温多湿を避けて保存してください。
笹屋伊織のどら焼には卵が入っていますか?
代表銘菓どら焼には卵を使用していません。2026年8月時点の公式アレルギー表示は小麦・大豆です。ただし、はちみつが使われています。
千客万来の賞味期限は?
製造より90日です。通年販売され、開店祝いなど慶事の贈答品として使いやすい商品です。
笹屋伊織の本店は京都駅から近いですか?
公式案内では、JR京都駅中央改札口から徒歩約20分です。市バス利用なら「七条大宮・京都水族館前」から徒歩約1分です。
笹屋伊織 別邸はどこにありますか?
ホテル エミオン 京都1階です。JR梅小路京都西駅から連絡通路で徒歩約2分、京都駅からはJR嵯峨野線で1駅です。
SASAYAIORI+太秦映画村はいつできましたか?
2026年3月28日にオープンしました。福来どらやき、パフェ、ソフトクリームなどを楽しめる和カフェです。
まとめ|笹屋伊織は310年の伝統を次の時代へつなぐ京都企業
笹屋伊織は、享保元年(1716年)に京都で創業した有職菓子司です。
伊勢で和菓子職人をしていた初代・笹屋伊兵衛が、その腕を認められて京都へ呼ばれ、御所の御用を務めたことから歴史が始まりました。
2026年には創業310年を迎えています。
代表銘菓どら焼は、江戸時代末期に東寺の僧侶から依頼を受けて生まれた独特の円柱型の菓子です。
現在も毎月20日・21日・22日の3日間を基本に販売され、1棹1,944円、日保ちは製造より7日。オンラインショップから予約することもできます。
一方、千客万来は製造より90日と日持ちが長く、縁起のよい菓銘から開店祝いなどの慶事に向いています。あずき餅は製造より14日で、慶事・弔事のどちらにも使いやすい定番商品です。
しかし、笹屋伊織の現在を象徴するのは商品だけではありません。
2025年12月には田丸みゆき氏が代表取締役・十代目女将となり、310年の暖簾が次の時代へ受け継がれました。
イオリカフェ、笹屋伊織 別邸、SASAYAIORI+といった新しい店舗を展開し、2026年には太秦映画村にも和カフェを開業しています。
300年以上続く代表銘菓や京菓子文化は守りながら、食べ方、店舗、販売方法、文化への入口は時代に合わせて変えていく。
「伝統の継承と革新」を両立させながら、次の世代へ暖簾をつなぐこと。
そこに、笹屋伊織という京都の老舗企業の文化があります。
京都でどら焼を購入する場合は20日・21日・22日を確認し、オンラインで予約する場合はその月のお届け日と締切を確認してください。
販売日に旅行日程が合わない場合でも、千客万来やあずき餅、イオリカフェ、別邸など、笹屋伊織の文化に触れる方法は複数あります。
商品の価格、販売期間、予約締切、配送日、日保ち、店舗営業時間、定休日、提供メニューなどは変更される場合があります。購入・訪問前には必ず笹屋伊織公式サイトおよび公式オンラインショップで最新情報をご確認ください。
この記事は2026年8月31日時点で確認できる笹屋伊織公式サイト、会社概要、歴史、代表銘菓どら焼、オンラインショップ、店舗情報、代表取締役交代のお知らせ、SASAYAIORI+太秦映画村の公式情報をもとに更新しています。

