京都企業の企業文化シリーズ「たけびし」個別分析ページです。株式会社たけびしは、京都市右京区に本社を置く技術・エレクトロニクス商社です。FA機器、半導体・デバイス、社会インフラ、情報通信などを扱うだけでなく、システム設計、ソフトウェア開発、工事、保守、自社オリジナル製品まで提供しています。
この記事では、たけびしの企業文化を象徴する「進取創造」、企業理念「人と人、技術と技術を信頼で結び、輝く未来を創造する」、「!Link(ビックリンク)」、技術商社としての強み、創立100年の歴史、最新業績、年収、就職・転職、将来性まで詳しく解説します。
こんにちは。日本文化ラボ(Nippon Culture Lab)、運営者の「samuraiyan(さむらいやん)」です。
京都企業の企業文化を見ていくと、それぞれの会社を象徴する言葉があります。
京セラには「アメーバ経営」。
オムロンには「SINIC理論」。
SCREENには「思考展開」。
TOWAには「クォーター・リード」。
NISSHAには「誰もやらないことをやる」。
三洋化成工業には「界面制御技術・顧客密着・挑戦」。
第一工業製薬には「研究努力」と「こたえる、化学。」があります。
では、京都を代表する技術商社「たけびし」はどうでしょうか。
2026年に創立100周年を迎えた現在、会社が改めて打ち出している言葉が、
「進取創造」
です。
「進取」とは、従来の方法だけにとらわれず、自ら進んで新しいことへ取り組むこと。
「創造」は、新しい価値を生み出すことです。
たけびしの100年を見ると、この言葉が単なるスローガンではないことが分かります。
創業時に扱っていたのは、扇風機やモーターなどの電気機械でした。
その後、家電。
FA。
コンピューター。
半導体。
社会インフラ。
医療。
ソフトウェア。
IoT。
スマートファクトリー。
へと事業領域を変化させています。
特に重要な転換点が1971年です。
主要事業だった家電部門を分離し、コンピュータービジネスやエンジニア人材の採用など、技術志向のビジネスへ舵を切りました。
現在のたけびしを単なる「商品を仕入れて販売する商社」と考えると、会社の本質を見誤ります。
メーカーの商品を販売する。
しかし、それだけではありません。
顧客の工場や設備の課題を聞く。
複数メーカーの商品を組み合わせる。
必要ならソフトウェアを開発する。
システムを設計する。
工事を行う。
保守する。
さらに、既存製品だけでは解決できない場合には、自社オリジナル製品まで開発する。
つまり、たけびしは、
「商品を売る商社」から「技術をつないで課題を解決するトータルソリューション商社」へ進化してきた会社
なのです。
その企業文化を象徴するもう一つの言葉が、
「!Link(ビックリンク)」
です。
人と人をつなぐ。
技術と技術をつなぐ。
メーカーと顧客をつなぐ。
営業と技術をつなぐ。
異なる製品をつなぐ。
そこから新しい価値を生み出す。
この記事では、そんな京都企業・たけびしの100年、企業文化、強み、最新業績、年収、就職・転職、投資、将来性まで詳しく見ていきます。
この記事でわかること
- たけびしとはどんな会社なのか
- たけびしは何を販売している会社なのか
- 技術商社とは何か
- 1926年から続く100年の歴史
- 「進取創造」とは何か
- 企業理念「人と人、技術と技術を信頼で結ぶ」とは何か
- 「!Link(ビックリンク)」とは何か
- 行動基準「信頼・技術・総合力」の意味
- 三菱電機との関係
- FA・半導体・医療・社会インフラの事業内容
- たけびしオリジナル製品の強み
- スマートファクトリー・DXとの関係
- 中期経営計画「T-Link1369」とは何か
- 2026年3月期と2027年3月期1Qの最新業績
- たけびしの平均年収
- 就職・転職先として見るポイント
- 株式投資で確認したいポイント
- たけびしとは?京都発の技術・エレクトロニクス商社
- たけびしは「商社」なの?メーカーなの?
- 1926年|「九笹商業株式会社」として創業
- 1930年|本社を京都へ移転
- 1961年|オムロンとも特約店契約
- 1971年|現在の「技術商社」へつながる大転換
- 1970年代後半|FA・エレクトロニクス・空調へ
- 1991年|現在の西京極へ本社移転、医療にも参入
- 1995年以降|海外市場へ
- 1997年|商社なのに「自社製品」を開発
- 2006年|現在の「株式会社たけびし」へ
- 企業理念|「人と人、技術と技術を信頼で結ぶ」
- 「!Link(ビックリンク)」とは?
- 行動基準|「信頼・技術・総合力」
- 企業文化のキーワード「進取創造」
- 2015年|技術部隊を統合し「技術本部」を新設
- たけびしの強み1|「製品×ソリューション×技術」
- 強み2|三菱電機製品+多数のパートナー製品
- 強み3|自社オリジナル製品を持つ
- 強み4|スマートファクトリー・DX
- 強み5|半導体・デバイス
- 強み6|医療・社会インフラ
- 2026年3月期の事業別売上高
- 企業文化の中心にあるのは「人」
- 営業にも技術、技術にも営業を学ばせる
- 採用で重視する「少数精鋭」と挑戦
- 2026年|創立100周年
- 中期経営計画「T-Link1369」とは?
- 中期計画目標と現在の会社予想は分けて見る
- 2026年3月期業績|売上・利益とも増加
- 2027年3月期1Q|売上15.3%増・営業利益48.7%増
- 2027年3月期業績予想を上方修正
- たけびしの平均年収|約791万円
- たけびしへの就職・転職|どんな仕事がある?
- たけびしと相性がよい人は?
- たけびしの将来性1|製造業の自動化・人手不足
- たけびしの将来性2|生成AI・半導体
- たけびしの将来性3|メディカル
- たけびしの将来性4|エネルギーソリューション
- たけびし株を投資視点で見るポイント
- 2027年3月期は年間95円配当予想
- 京都企業として見るたけびし|「作る会社」と「つなぐ会社」
- 三菱電機・オムロンなどとの関係から見る京都産業
- 企業文化シリーズで見るたけびし
- よくある質問
- まとめ|たけびしの企業文化は「人と技術をつないで新しい価値を作る」こと
たけびしとは?京都発の技術・エレクトロニクス商社
株式会社たけびしは、京都市右京区西京極に本社を置く技術・エレクトロニクス商社です。
1926年4月24日に設立され、2026年4月24日に創立100周年を迎えました。
東京証券取引所プライム市場に上場しており、証券コードは7510です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社たけびし |
| 英文名 | TAKEBISHI CORPORATION |
| 設立 | 1926年4月24日 |
| 本社 | 京都市右京区西京極豆田町29番地 |
| 代表取締役社長 | 岡垣浩志氏 |
| 資本金 | 34億71百万円(2026年7月31日現在) |
| 連結従業員数 | 858人(2026年3月31日現在) |
| 単体従業員数 | 449人(2026年3月31日現在) |
| 2026年3月期売上高 | 1,098億62百万円 |
| 上場市場 | 東京証券取引所プライム市場 |
| 証券コード | 7510 |
| 企業文化のキーワード | 進取創造/!Link/信頼/技術/総合力 |
たけびしは「商社」なの?メーカーなの?
たけびしを理解するうえで、最初に整理したいポイントです。
基本的な業態は商社です。
三菱電機をはじめ、多くのメーカーの商品を顧客へ販売しています。
しかし、一般的な「仕入れて売るだけの商社」とは異なります。
たけびしでは、
- システム設計
- ソフトウェア開発
- 設備工事
- 保守・サービス
- 製造現場改善
- IoT導入
- 自社製品開発
まで行っています。
「技術商社」を簡単にいうとメーカーの商品知識だけでなく、顧客の設備・システム・ソフトウェアまで理解し、複数の技術を組み合わせて課題を解決する商社です。たけびし自身も採用情報などで「技術商社」という特徴を明確にしています。
1926年|「九笹商業株式会社」として創業
たけびしの歴史は1926年、大阪市北区から始まります。
当時の社名は、
「九笹商業株式会社」
でした。
電気機械器具・材料の製造販売などを目的として設立されます。
設立直後には、三菱商事大阪支店と三菱電機製品の京都地区元扱店契約を締結。
京都市上京区に京都出張所を開設しました。
扇風機やモーターなどの販売から事業をスタートしています。

1930年|本社を京都へ移転
1930年には本社を京都市下京区へ移しました。
つまり会社の発祥そのものは大阪ですが、その後約100年にわたり京都を主力拠点として発展してきた企業です。
1931年には「株式会社竹菱電機商会」、1943年には「竹菱電機株式会社」へ社名変更。
1944年には三菱電機と特約店、現在の代理店契約を締結しました。
1961年|オムロンとも特約店契約
1961年には、同じ京都企業であるオムロンとも特約店契約を締結しました。
一つのメーカーだけの商品に依存するのではなく、複数メーカーの商品を組み合わせる商社としての基盤を広げていきます。
オムロンについては、オムロンとは?京都発の制御機器メーカーの強み・SINIC理論・将来性を解説で詳しく紹介しています。
1971年|現在の「技術商社」へつながる大転換
たけびし100年の歴史で、特に重要なのが1971年です。
当時、家電販売は大きな事業でした。
しかし、主要事業だった家電部門を分離します。
その一方で、
- コンピュータービジネス
- エンジニア人材の採用
- 技術志向のビジネス
へ重点を移していきました。
現在から見ると、この判断が大きな転換点でした。
家電販売中心の会社のままであれば、現在のFA、半導体、IoT、医療、DXまで事業が広がっていたとは限りません。
たけびしの転換点「売れる商品を販売する会社」から、「技術を理解して顧客の課題を解決する会社」へ。この方向転換が、現在の技術商社としての強みにつながりました。

1970年代後半|FA・エレクトロニクス・空調へ
1970年代後半になると、現在の主要事業である、
- FA
- エレクトロニクス
- 空調
へ注力します。
工場の自動化が進むにつれて、単にモーターや制御機器を販売するだけではなく、複数の設備を組み合わせて動かす技術力が求められるようになりました。
たけびしはこの市場変化を取り込み、産業用電機品・FA機器へ事業の軸を移していきます。
1991年|現在の西京極へ本社移転、医療にも参入
1991年には、現在の京都市右京区西京極へ本社を移転しました。
同じ年に医療分野へも参入しています。
現在では放射線がん治療装置や医療用診断装置なども扱っており、社会インフラ事業の一角を担っています。
1995年以降|海外市場へ
1995年から海外への拠点展開を開始しました。
その後、
- 香港
- 中国
- タイ
- ベトナム
- シンガポール
- 台湾
などへネットワークを広げています。
2021年にはシンガポールを拠点とするLe Champ(South East Asia)Pte Ltdがグループへ加わりました。
これによって東南アジアやインドなどのデバイスビジネスも強化されています。
1997年|商社なのに「自社製品」を開発
たけびしの特徴をよく表す出来事が、1997年のオリジナル製品「OPCサーバー」販売開始です。
商社でありながら、自社でソフトウェア製品を企画・開発するようになりました。
この自社製品群は、現在のスマートファクトリーやIoT事業へつながる重要な技術資産です。
2006年|現在の「株式会社たけびし」へ
2006年には社名を「竹菱電機株式会社」から、現在の、
「株式会社たけびし」
へ変更しました。
同時期に、新しい企業理念・行動基準を制定しています。
そして誕生したのが、コーポレートメッセージ、
「!Link(ビックリンク)」
です。
企業理念|「人と人、技術と技術を信頼で結ぶ」
現在のたけびしの企業理念は、
「人と人、技術と技術を信頼で結び、輝く未来を創造する」
です。
これは商社というビジネスをよく表しています。
メーカーと顧客をつなぐ。
営業と技術をつなぐ。
FA機器とソフトウェアをつなぐ。
日本企業と海外企業をつなぐ。
設備とデータをつなぐ。
異なるものを「つなぐ」ことで、一社だけでは作れない価値を生み出します。
「!Link(ビックリンク)」とは?
「!Link」は、たけびしのコーポレートメッセージです。
人と人。
技術と技術。
顧客と取引先。
それらの間に新しいLINKを作り続けるという意味が込められています。
単なる「仲介」ではありません。
異なるものを結びつけることによって、
「新たな感動や驚きを生み出す」
ことを目指しています。
商社の価値は「何を持っているか」だけではないたけびし自身がすべての製品を製造しているわけではありません。その代わり、さまざまなメーカー、技術、顧客を結びつけられることが価値になります。「!Link」はそのビジネスモデルを企業文化として表した言葉です。
行動基準|「信頼・技術・総合力」
たけびしでは、企業理念を実際の仕事へ落とし込むため、3つの行動基準を掲げています。
たけびしの3つの行動基準
- 信頼:最良のサービスを提供し、お客さまとの高い信頼関係を築く
- 技術:お客さまに役立つ新技術を吸収し、革新する
- 総合力:個々の強みを結集し、トータルサービスを創造する
信頼
商社では、顧客とメーカーの間に立つ場面が多くあります。
価格。
納期。
品質。
トラブル対応。
設備の長期保守。
そのため、一度商品を販売するだけではなく、長期間の信頼関係を築く必要があります。
技術
FAや半導体の市場では技術が急速に変化します。
営業担当であっても、製品仕様や顧客の製造工程を理解しなければ適切な提案はできません。
そのため、たけびしでは「商社だから営業だけ分かればよい」という考えではなく、技術理解そのものを重要視しています。
総合力
一人の担当者だけですべての問題を解決するのではありません。
営業。
技術。
メーカー。
協力会社。
グループ会社。
それぞれの力を組み合わせます。
これが「!Link」ともつながっています。
企業文化のキーワード「進取創造」
2026年の創立100周年で、たけびしが改めて打ち出しているのが、
「進取創造」
の精神です。
100周年特設サイトでは、100年を「挑戦と進化を続けた100年」と振り返っています。
さらに、
「進化こそが、変わらないために必要な変わる原動力」
という考え方を示しています。
これは京都企業を考えるうえでも興味深い言葉です。
企業理念そのものを守るために、事業を変える。
家電が中心だった時代からFAへ。
商品の販売からシステム提案へ。
国内から海外へ。
メーカー商品からオリジナルソフトウェアへ。
現在はAI・IoT・DXへ。
変わらないために変わるという考え方が、100年続いた理由の一つと見ることができます。
2015年|技術部隊を統合し「技術本部」を新設
技術商社という方向性をさらに強化したのが2015年です。
それまで各営業部門に所属していた技術部隊を統合し、「技術本部」を新設しました。
営業部門単位ではなく、全社で技術力を使える体制へ変えています。
現在では製造現場改善について1,000件以上の改善実績を掲げるなど、技術者集団による課題解決を重要な競争力としています。
たけびしの強み1|「製品×ソリューション×技術」
たけびしの強みは、一つの商品にあるわけではありません。
複数の要素を組み合わせることにあります。
たけびしの強みの構造メーカー製品 × パートナー製品 × オリジナル製品 × 技術力 × 営業力
例えば工場を自動化したい顧客がいるとします。
必要になるのはロボットだけではありません。
- PLC
- サーボモーター
- センサー
- 画像処理
- 産業用PC
- ネットワーク
- ソフトウェア
- 設備設計
- データ収集
など、多数の技術を組み合わせる必要があります。
たけびしは、その組み合わせ全体を提案できます。
強み2|三菱電機製品+多数のパートナー製品
たけびしは創業直後から三菱電機製品を扱い、1944年には三菱電機との特約店契約を結びました。
現在も、
- PLC
- サーボモーター
- ロボット
- 放電加工機
- 空調設備
- 受変電設備
など、三菱電機関連製品が重要な商品群です。
一方で、扱う製品は三菱電機だけではありません。
半導体、電子部品、センサー、通信機器、医療機器など、多数のパートナー企業の商品を扱います。
顧客に必要なものをメーカー横断で組み合わせられることが商社としての強みです。
強み3|自社オリジナル製品を持つ
一般的な商社と比べて特徴的なのが、自社オリジナル製品です。
代表的なのが、
- DeviceXPlorer OPC Server
- OPC Spider
- FileArk
- TECSAS
などです。
特にOPC関連製品は、工場内の設備と上位システムをつなぎ、データを活用するために使われます。
OPCとは?
工場には、異なるメーカーのPLC、ロボット、センサー、工作機械などがあります。
メーカーごとに通信方式が違えば、そのデータを一元的に集めるのは簡単ではありません。
OPCは、異なる設備やシステム間でデータをやり取りしやすくするための標準技術です。
たけびしは、この「設備とデータをつなぐ」分野で自社ソフトウェアを展開しています。
ここでも企業理念の「技術と技術を結ぶ」という考え方が、そのまま製品になっています。
強み4|スマートファクトリー・DX
2020年にはスマートファクトリー推進組織を設置しました。
現在、製造業では深刻な人手不足があります。
そこで、
- 設備の自動化
- ロボット導入
- IoT
- 予知保全
- AI
- 生産データの可視化
- 省人化
が重要になっています。
たけびしはFA機器を販売するだけではなく、「工場全体をどう改善するか」という視点でソリューションを提供しています。

強み5|半導体・デバイス
たけびしの売上の大きな割合を占めているのが半導体・デバイスです。
2026年3月期の半導体・デバイス売上高は380億56百万円。
連結売上高の34.6%を占めています。
取り扱うのは、
- 半導体
- 電子部品
- 産業用PC
- セキュリティ関連機器
- 組み込み機器
などです。
AI関連需要の拡大も追い風になっています。
強み6|医療・社会インフラ
社会インフラ分野では、
- 空調・冷熱設備
- ビル設備
- 受変電設備
- 発電設備
- 水処理
- 電子医療機器
などを扱います。
医療分野では放射線がん治療装置や医療用診断装置なども展開。
2026年3月期の社会インフラ分野の売上高は229億42百万円で、前年度から22.7%増えました。
2026年3月期の事業別売上高
| 事業分野 | 売上高 | 構成比 |
|---|---|---|
| 産業機器システム | 395億78百万円 | 36.0% |
| 半導体・デバイス | 380億56百万円 | 34.6% |
| 社会インフラ | 229億42百万円 | 20.9% |
| 情報通信 | 92億85百万円 | 8.5% |
| 合計 | 1,098億62百万円 | 100% |
FA・半導体だけに依存せず、社会インフラや情報通信を持っている点も事業ポートフォリオ上の特徴です。
企業文化の中心にあるのは「人」
たけびしは、人材育成方針でも「!Link」を中心に据えています。
会社は、トータルソリューションの源泉を「人」とし、
「人と人とのつながりが紡ぐ信頼」
を経営の重要な基盤と位置づけています。
これは商社という業態と深く関係しています。
製造設備そのものだけなら、メーカーから直接買うこともできます。
それでも商社が選ばれるには、
- 相談できる
- 複数メーカーを調整できる
- 問題が起きたとき対応できる
- 技術的な解決策を考えられる
という「人の価値」が必要です。
営業にも技術、技術にも営業を学ばせる
人材育成で興味深いのが、営業と技術を完全に分断しないことです。
たけびしでは、
技術職には営業。
営業職には技術。
の知識や実践機会を用意しています。
なぜなら「トータルソリューション」を作るには、営業と技術の間をつなぐ必要があるからです。
営業が顧客の課題を正しく理解する。
技術者が顧客価値を理解する。
この組み合わせが「つなぐ技術力・営業力」になります。

採用で重視する「少数精鋭」と挑戦
たけびしは採用情報で「徹底した少数精鋭主義」を掲げています。
求める人物像として、
- 過去の習慣にとらわれず、新しいことへ挑戦できる人
- 周囲を巻き込む行動力・コミュニケーション力がある人
- 仕事を楽しみ、前向きに取り組める人
を挙げています。
そして何より重視するのが、
「皆で力を合わせ、会社と共に自分自身も高めていこう」という文化への共感
です。
「進取創造」「!Link」「総合力」が、人材面でも一貫していることが分かります。
2026年|創立100周年
2026年4月24日、たけびしは創立100周年を迎えました。
100周年は単なる記念行事ではなく、次の100年に向けたスタートと位置づけています。
現在目指しているのは、会社自身の表現で、
「京都発 最強のトータルソリューション商社」
です。
「最強」は会社が掲げる目標表現です客観的な業界ランキングで「日本一」「最強」と認定されているという意味ではありません。たけびし自身が目指す将来像として用いている表現です。
中期経営計画「T-Link1369」とは?
たけびしは、創立100周年となる2026年度を最終年度とする中期経営計画、
「T-Link1369」
を進めています。
数値目標は、
- 連結売上高:1,300億円
- NEWビジネス売上高:+300億円
- 連結経常利益:60億円
- ROE:9%
です。
4つの成長戦略
- グローバル
- メディカル
- オートメーション
- オリジナル
さらに、既存事業だけではなく、
- モビリティ
- マテリアル
- エネルギーソリューション
- DX推進
といった新領域へも事業を広げています。
中期計画目標と現在の会社予想は分けて見る
ここは企業研究・投資では注意したいところです。
T-Link1369では2027年3月期に売上高1,300億円、経常利益60億円を目指しています。
一方、2026年7月31日に上方修正された最新の会社予想は、
- 売上高:1,187億円
- 経常利益:51億70百万円
です。
つまり現時点の会社予想は、中期経営計画の数値目標を下回っています。
中期経営計画の「目標」と会社の「業績予想」は別です1,300億円はT-Link1369で掲げる目標であり、現在の会社業績予想ではありません。記事や投資判断では両者を混同しないことが重要です。
2026年3月期業績|売上・利益とも増加
2026年3月期のたけびしは増収増益となりました。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,009億65百万円 | 1,098億62百万円 | +8.8% |
| 営業利益 | 34億26百万円 | 40億84百万円 | +19.2% |
| 経常利益 | 37億61百万円 | 44億53百万円 | +18.4% |
| 親会社株主帰属純利益 | 26億59百万円 | 29億57百万円 | +11.2% |
半導体・デバイス、社会インフラなどが伸び、連結売上高は1,000億円を超える規模まで成長しています。
2027年3月期1Q|売上15.3%増・営業利益48.7%増
2026年7月31日に発表された2027年3月期第1四半期では、増収増益が続きました。
| 項目 | 2027年3月期1Q | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 294億38百万円 | +15.3% |
| 営業利益 | 14億47百万円 | +48.7% |
| 経常利益 | 15億76百万円 | +40.5% |
| 親会社株主帰属四半期純利益 | 10億56百万円 | +37.0% |
AI・半導体関連需要などが業績を押し上げました。
2027年3月期業績予想を上方修正
第1四半期の好調を受け、たけびしは2026年7月31日に通期業績予想を上方修正しています。
| 項目 | 2027年3月期会社予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,187億円 | +8.0% |
| 営業利益 | 48億50百万円 | +18.7% |
| 経常利益 | 51億70百万円 | +16.1% |
| 親会社株主帰属純利益 | 34億60百万円 | +17.0% |
会社予想は確定値ではありません半導体・AI関連需要、製造業の設備投資、為替、世界経済、地政学リスクなどによって実績は変動します。最新の決算資料をご確認ください。
たけびしの平均年収|約791万円
2026年3月期の有価証券報告書によると、株式会社たけびし単体の平均年間給与は790万9,000円です。
| 項目 | 2026年3月31日現在 |
|---|---|
| 従業員数 | 449人 |
| 平均年齢 | 39.7歳 |
| 平均勤続年数 | 16.5年 |
| 平均年間給与 | 7,909,000円 |
平均年間給与には基準外賃金と賞与が含まれています。
平均年収=入社時の給与ではありません実際の給与は年齢、職種、役職、評価、勤務地などによって異なります。就職・転職を検討する場合は最新の募集要項や提示条件をご確認ください。
京都企業全体の給与水準については、京都企業の年収ランキング|任天堂・京セラ・村田製作所など給与水準を比較も参考になります。
たけびしへの就職・転職|どんな仕事がある?
たけびしは商社ですが、営業職だけの会社ではありません。
| 職種 | 主な仕事内容 |
|---|---|
| セールスエンジニア | FA機器・半導体・設備などの提案営業 |
| システムエンジニア | FAシステム・情報システムの設計 |
| ソフトウェア開発 | OPC・IoT・オリジナル製品などの開発 |
| スマートファクトリー | 工場の自動化・省人化・DX提案 |
| 半導体・デバイス営業 | 半導体・電子部品・産業用PCなどの提案 |
| 社会インフラ | 空調、重電、医療機器、ビル設備など |
| 海外事業 | 海外顧客・仕入先・グループ会社とのビジネス |
| 管理部門 | 経営企画・人事・財務・法務・IRなど |
たけびしと相性がよい人は?
相性がよい可能性がある人
- 人と話すことも技術も好きな人
- 顧客の困りごとを解決したい人
- メーカー1社の商品だけに限定されたくない人
- FA・ロボット・半導体・IoTに興味がある人
- 複数の会社を巻き込みながら仕事を進めたい人
- 営業と技術の両方を学びたい人
- 新しいことへ挑戦したい人
- 海外ビジネスに関わりたい人
- 少数精鋭の組織で仕事をしたい人
- 京都に本社があるBtoB企業で働きたい人
慎重に考えた方がよい人
- 自社製品だけを深く扱いたい人
- 顧客や仕入先との調整を避けたい人
- コミュニケーションを極力減らしたい人
- 新技術の継続的な学習を避けたい人
- 複数メーカー・複数部署との調整が苦手な人
京都企業への転職については、京都の大企業転職ガイド|任天堂・京セラなど人気企業の特徴と難易度も参考になります。
たけびしの将来性1|製造業の自動化・人手不足
日本の製造業では人手不足が大きな問題になっています。
そこで、
- ロボット
- 自動搬送
- 画像検査
- AI
- IoT
- 予知保全
- 省人化
などへの需要が高まります。
たけびしはFA機器そのものだけでなく、システム設計やソフトウェアまで扱えるため、この流れを取り込める可能性があります。
たけびしの将来性2|生成AI・半導体
もう一つの成長機会がAI・半導体です。
生成AIやデータセンターの拡大によって、
- 半導体
- 電子部品
- 産業用PC
- 製造設備
- 自動化設備
への需要が増える可能性があります。
2027年3月期第1四半期でも、AI・半導体関連需要が業績拡大に寄与しています。
たけびしの将来性3|メディカル
T-Link1369の4つの成長戦略の一つがメディカルです。
高齢化が進む中、医療設備への需要は長期的なテーマです。
たけびしでは放射線がん治療装置や診断装置などを扱っています。
ただし医療機器は大型案件の有無によって年度・四半期ごとの売上が変動することもあるため、案件の反動には注意が必要です。
たけびしの将来性4|エネルギーソリューション
脱炭素や電力コスト上昇も新しい市場になります。
たけびしは、
- 省エネ設備
- 空調
- 受変電設備
- 発電設備
- エネルギーマネジメント
などを組み合わせ、エネルギーソリューションを成長分野に位置づけています。
自社でも2030年度までにScope1・2のCO2排出量実質ゼロを目指しています。
たけびし株を投資視点で見るポイント
たけびしは東京証券取引所プライム市場に上場しています。
証券コードは7510です。
投資で確認したいポイント
- FA・自動化需要
- AI・半導体関連需要
- 半導体・デバイス事業の成長
- 社会インフラの大型案件
- オリジナル製品の拡大
- 海外事業の成長
- Le Champグループの業績
- 中期経営計画T-Link1369の進捗
- 売上高だけでなく営業利益率・経常利益率
- ROE
- M&A
- 為替
- 製造業の設備投資
- 配当
2027年3月期は年間95円配当予想
2026年3月期の年間配当は72円でした。
2027年3月期については、2026年7月31日に配当予想を引き上げ、年間95円としています。
内訳には創立100周年の記念配当10円が含まれています。
95円すべてが恒常的な普通配当ではありません2027年3月期の配当予想には創立100周年記念配当10円が含まれています。今後の配当を比較する際は、普通配当と記念配当を分けて見ることが重要です。
投資に関する注意この記事はたけびしや京都企業を理解するための一般的な企業研究記事です。特定銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。製造業の設備投資、半導体市況、為替、海外経済、地政学リスクなどによって業績は変動する可能性があります。投資判断を行う際は最新の公式IRをご確認ください。
京都企業として見るたけびし|「作る会社」と「つなぐ会社」
日本文化ラボの京都企業シリーズでは、これまで多くのメーカーを見てきました。
京セラ。
村田製作所。
オムロン。
ローム。
島津製作所。
SCREEN。
TOWA。
三洋化成工業。
第一工業製薬。
これらの企業は、自社の技術で製品や材料を「作る会社」です。
一方、たけびしは少し違います。
メーカーが作った技術を理解する。
顧客の課題を理解する。
異なる技術を組み合わせる。
必要なら自社でもソフトウェアを作る。
そして一つのソリューションにする。
つまり、
「京都の技術企業をつなぎ、産業現場へ届ける側の京都企業」
と見ることができます。
三菱電機・オムロンなどとの関係から見る京都産業
たけびしの歴史を見ると、商社が産業ネットワークの中で果たす役割も見えてきます。
三菱電機の製品を扱う。
オムロンの製品を扱う。
半導体メーカーの製品を扱う。
それらを京都・滋賀をはじめとする製造業へ届ける。
技術商社は、メーカーと製造現場の間に入り、産業の技術普及を支える存在でもあります。
京都企業が世界で強い背景については、京都企業はなぜ強い?世界で戦う技術企業が京都に集まる理由もあわせてご覧ください。
企業文化シリーズで見るたけびし
| 企業 | 企業文化・強み | 関連記事 |
|---|---|---|
| 京セラ | 京セラフィロソフィー・アメーバ経営 | 京セラの記事 |
| オムロン | SINIC理論・Sensing & Control + Think | オムロンの記事 |
| TOWA | クォーター・リード・半導体後工程 | TOWAの記事 |
| NISSHA | 誰もやらないことをやる・事業変革 | NISSHAの記事 |
| 三洋化成工業 | 界面制御・顧客密着・挑戦 | 三洋化成工業の記事 |
| 第一工業製薬 | 品質第一・研究努力・こたえる、化学。 | 第一工業製薬の記事 |
| たけびし | 進取創造・!Link・信頼・技術・総合力 | この記事 |
よくある質問
たけびしは何の会社ですか?
京都市右京区に本社を置く技術・エレクトロニクス商社です。FA機器、半導体・デバイス、社会インフラ、情報通信などの商品販売に加え、システム設計、ソフト開発、工事、保守、自社オリジナル製品まで提供しています。
たけびしはメーカーですか?
基本業態は商社ですが、自社でソフトウェアやオリジナル製品も開発しています。そのため「仕入れて販売するだけ」の商社とは異なり、技術商社・トータルソリューション商社として事業を展開しています。
たけびしと三菱電機はどんな関係ですか?
たけびしは創業当初から三菱電機製品を扱い、1944年に三菱電機と特約店、現在の代理店契約を締結しました。現在も三菱電機のFA・電機関連製品は重要な商品群ですが、それ以外の多数のメーカー製品も扱っています。
たけびしの企業文化を表す言葉は?
100周年で改めて掲げられている「進取創造」と、企業理念「人と人、技術と技術を信頼で結び、輝く未来を創造する」が重要です。行動基準として「信頼・技術・総合力」、コーポレートメッセージとして「!Link」を掲げています。
「!Link」とは何ですか?
たけびしのコーポレートメッセージです。人と人、技術と技術、顧客と取引先などの間に新しいLINKを作り、感動や驚きを生み出すという考え方です。
たけびしの強みは何ですか?
FA・半導体・社会インフラなど幅広い商品群に加え、営業力、技術力、ソフトウェア開発、自社オリジナル製品を組み合わせ、顧客の課題をトータルで解決できる点です。
たけびしの平均年収はいくらですか?
2026年3月期の有価証券報告書では、たけびし単体の平均年間給与は790万9,000円です。平均年齢39.7歳、平均勤続年数16.5年です。
たけびしの最新売上高はいくらですか?
2026年3月期の連結売上高は1,098億62百万円です。2027年3月期については、2026年7月31日時点で売上高1,187億円を会社が予想しています。
たけびしの将来性は?
製造業の自動化・省人化、生成AI・半導体、スマートファクトリー、医療、エネルギーソリューション、海外展開などが成長機会です。一方、製造業の設備投資サイクル、半導体市況、海外経済、大型案件の反動などには注意が必要です。
まとめ|たけびしの企業文化は「人と技術をつないで新しい価値を作る」こと
たけびしは1926年に「九笹商業株式会社」として創業しました。
創業直後から三菱電機製品を京都地区で扱い、1930年には本社を京都へ移します。
その後100年。
たけびしは、同じものを販売し続けてきた会社ではありません。
扇風機・モーター。
家電。
FA。
コンピューター。
半導体。
医療。
海外。
ソフトウェア。
IoT。
スマートファクトリー。
と、時代に合わせて事業を変えてきました。
特に1971年には主要だった家電部門を分離し、コンピュータービジネスやエンジニアの採用を進め、「技術商社」へつながる方向転換を行いました。
1997年には商社でありながらオリジナルOPC製品を開発。
2015年には技術部隊を統合して技術本部を設置。
現在では商品の販売だけではなく、工場改善、システム設計、ソフト開発、工事、保守まで行います。
そして2026年4月24日。
創立100周年を迎えました。
現在、改めて掲げている精神が、
「進取創造」
です。
新しいものを取り入れる。
新しい市場へ進む。
異なる技術をつなぐ。
そこから新しい価値を作る。
企業理念は、
「人と人、技術と技術を信頼で結び、輝く未来を創造する」
です。
行動基準は、
「信頼」。
「技術」。
「総合力」。
そしてコーポレートメッセージは、
「!Link」
です。
この言葉は、たけびしのビジネスそのものを表しています。
メーカーと顧客をつなぐ。
営業と技術をつなぐ。
FA機器とソフトウェアをつなぐ。
設備とデータをつなぐ。
日本と海外をつなぐ。
商社であることを弱みにするのではなく、
「自社ですべてを作らないからこそ、多くの企業・技術を自由につなげられる」
ことを強みにしています。
2026年3月期の売上高は1,098億62百万円。
2027年3月期第1四半期は売上高294億38百万円、営業利益14億47百万円となり、増収増益が続いています。
一方、中期経営計画T-Link1369が掲げる売上高1,300億円に対して、最新の会社予想は1,187億円です。
創立100周年はゴールではありません。
会社自身も「次の100年へのスタートライン」と位置づけています。
製造業の人手不足。
AI。
半導体。
DX。
医療。
脱炭素。
新しい課題が生まれるたび、必要になる技術も変わります。
その中で、自社ですべてを作るのではなく、最適な人と技術を探し、それらをつないで解決策を作る。
「進取創造」の精神で、人と人、技術と技術をつなぐ。
そこに、京都の技術商社・たけびしの企業文化を見ることができます。
この記事の要点
- たけびしは1926年4月24日設立
- 2026年に創立100周年を迎えた
- 本社は京都市右京区西京極
- 東証プライム上場、証券コード7510
- 創業時の社名は九笹商業株式会社
- 1930年に本社を京都へ移転
- 創業当初から三菱電機製品を扱う
- 1961年にオムロンとも特約店契約
- 1971年に家電中心から技術志向へ転換
- 1997年にオリジナルOPCサーバーを販売開始
- 2006年に株式会社たけびしへ社名変更
- 企業理念は「人と人、技術と技術を信頼で結び、輝く未来を創造する」
- 行動基準は「信頼・技術・総合力」
- コーポレートメッセージは「!Link」
- 100周年で「進取創造」の精神を改めて掲げる
- FA・半導体・社会インフラ・情報通信を展開
- 商品販売だけでなくシステム・ソフト・工事・保守まで対応
- 2026年3月期売上高は1,098億62百万円
- 2027年3月期1Q売上高294億38百万円
- 2027年3月期売上高1,187億円を会社予想
- 平均年間給与は790万9,000円
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たけびしの公式情報会社概要については、たけびし公式・会社概要をご確認ください。
企業理念・行動基準については、たけびし公式・経営理念/企業理念をご確認ください。
創立100年の歴史については、たけびし100周年特設サイトをご確認ください。
会社の沿革については、たけびし公式・沿革をご確認ください。
最新の決算・株式情報については、たけびし公式IR情報をご確認ください。
人材育成については、たけびし公式・人材育成への取り組みをご確認ください。
採用については、たけびし公式採用情報をご確認ください。
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